つやの調整も終わったので窓枠のマスキングをはがしてみました。
多分、今まで作ったキットの窓枠中でこいつが一番多いと思います。
百箇所近くあるんじゃないでしょうか。

上方の動力銃座にマスクをし忘れてそのまま塗ったところを発見。
しかしあわてず騒がず、塗りつぶしてしまった窓枠の縁をナイフでなぞり、ノミ状に削った爪楊枝で塗膜をはがしていきます。
クリアーパーツは塗料の食いつきが悪いのでこの方法でも何とかなるものです。このとき爪楊枝を使うのはプラに傷をつけないためです。エナメルシンナーをつけてやる方法もあるようですが、プラがわれかねないのとエナメルでもラッカーを少し溶かすのでクリアーパーツの汚れ防止のため何もつけずにやるほうがいいと思います。
この方法でクリアーパーツのはみ出しや吹き込みを処理していきます。

マスクをはがしてみると胴体の側方銃座内にプラくずが付いてました。

塗装前にクリアーパーツを接着する作り方をしてるので外して拭くということも出来ず、仕方ないので尾部銃座から水を流し込み、よく振って洗ってみました。

ごみは何とか落ちたようですが、乾くまで時間がかかりそうです。
さて、いい加減、大婆様やらなきゃ。今度こそ間に合わせないとね…。
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カタツムリのごとき進みですが銀ハゲが終わりました。
一式陸攻の塗装剥げは機体によっては、無塗装なんじゃないかってほどに剥げてますが、二四型ではそこまで剥げた写真を見たことがなかったのでほどほどにしました。
水平尾翼前縁にはカドミウム鍍金がしてあり、他の部位よりも塗装がはげやすいという報告も戦時中に出てるようですが写真と見比べてもそんなに目立って剥げてるようには思えません。

もともと一式陸攻は生産初期には無塗装が基本で、無塗装仕上げの上から緑と茶で迷彩され部隊配備されてたようです。
映画「ハワイ・マレー沖海戦」に出てきた無塗装状態に近いほど剥げた機体は極初期に生産され、耐用時間が過ぎて内地に還納された機体だったのでしょう。下地処理などがなされてないのなら塗料の食いつきが悪いのも当然で上面色があれほど剥げてたのもわかります。
「ハワイ・マレー沖海戦」は戦時中に封切られた戦意高揚映画ですが、今でもレンタルで見ることが出来ます。零戦や一式陸攻、九六陸攻、九七式一号艦攻が出てくるので日本機ファンは必見です。
この映画に出てくる零戦がまた面白い塗装をしてるのでいつか作りたい所です。二一型でカウリングを上面以外機体色で塗りつぶしてる変わった塗装をしてます。
この機体は映画では「B」の符号をつけてますが、正体は霞ヶ浦航空隊所属のカー101号機でしょう。この変わった塗装機は他に103号機がありますが、102号機、104号機以降は通常塗装に戻ってる所がまた変わっています。
この機体の写真は世傑55号零戦11-21型、モデルアート刊「日本海軍機の塗装とマーキング戦闘機編」に鮮明な写真が載ってます。
101号機を正面から写した写真だと主翼前縁の識別帯も赤のように見えます。でも103号機は黄に見えるという不思議さ。そして103号機は通算326号機以前の生産機で101号機より古い生産機だったりします。
同時期の同航空隊内で装備機の形式がこうごちゃごちゃなのは、霞ヶ浦空が練習航空隊なので還納機で編成されてるからなんでしょうね。
今日はデカールを貼りました。
機番と形式等の記入欄くらいしか貼る物はないですが。
識別帯と機番の色味が変わってしまいましたが、もう気にせず貼ります。
このデカール、ハセガワらしくなく発色は良いんですが、やたらと硬いのでモールドになかなか馴染みません。
あまりに馴染まないのと貼ってるうちに割れたのでプロペラの警戒帯はマスキングして吹き付けました。

機番のほうはモールドにかかる部分にナイフで切れ目を入れ、流し込み接着剤で慎重になぞり馴染ませます。
しくじると泣きます。

今月完成させられなかったな。
あまり作業は進みませんが桜花はようやくできました。

マスバランスが各補助翼と昇降舵、方向舵に一つずつ、計6個付くのですがパーツ化もされていなかったので丸々省略してしまいました。
照準環も実戦配備機では風防前面ガラスに書くだけだったみたいなのでエッチングをつけるつもりでしたがこれも省略。
塗装はJ3灰色です。グンゼの35番明灰白色は暗すぎるので315を主体に35を混ぜて褐色味を持つ灰色に色見本を見ながら調色してみました。
桜のマークはデカールですが、ややサイズが大きいようです。発色は悪くないです。というか赤やピンクが鮮やか過ぎて派手すぎる気もします。
機番は沖縄で鹵獲された機体には入ってましたが特定機にするつもりはなかったので入れませんでした。キットにはデカールが用意されてましたがこれもサイズが大きいです。
完成させてみるとキャノピーの厚みがやっぱり気になります。信管部分もなんだか形が違います。コクピット内はキャノピーの厚みでまともに見えないのでいじっても無駄です。でも桜花の新キットなんて国内メーカーはやらないだろうなぁ。
外国のメーカーから48で発売されてる日本機は零戦と桜花だけです。
零戦はレベル、桜花はホークから出てました。ホークの桜花はツクダ、テスター、イタレリと販売元を変え、V-1と抱き合わせになりながらも販売され続けてました。今でも探せばなんとか買えます。高いけど。ホーク版では機体色が緑で日の丸が付いてましたが、実機では桜のマークと機番以外は灰色一色です。
靖国にレプリカですが再現度の高い桜花はあるので、行ける方は靖国神社内遊就館を見学してみてはどうでしょうか。
一人乗りのロケットグライダーなのでほんとに小さな機体です。館内にある零戦や彗星の1/3位しかありません。
やっぱりカウリングの防眩塗装もやることにしました。
でも完成が近くて気が緩んでるのか塗り分けラインを勘違いして失敗。
もっと実機は幅が狭いのでやり直します。

右舷は大丈夫でした。
小物類も塗ってしまいます。
カウリング内側や脚カバー裏は銀です。
これは昭和18年中ごろからの増産対策で、人が入るところ以外の機体内部色は省略することが通達されていたからです。
だから脚収容部内も無塗装銀です。
ついでにエンジンも増産対策で無塗装になります。
それまでは放熱のため黒染めされていました。
この増産対策は全日本軍機に適応されています。

どうにも作業が進まない。