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強風続き 

しばらく文章書かないとただでさえ文章が下手なのにより意味不明になりますね。
前回の記事を読み直してそう思いました。

前回は強風の「中期型」ともいえるカウリングと爆弾架について書きましたが、今回は塗装についてです。
強風は生産機が試作機、増加試作機も合わせて97機しか生産されず、塗装パターンも川西の鳴尾工場でしか生産されなかったためほぼ一種類です。
代表的な強風の迷彩パターン
Rex-8[1]

日本機は運用管理のため生産メーカーや工場ごとに迷彩の塗りわけパターンが決められており、有名な零戦の三菱製機と中島製機の胴体後部以外にも雷電、流星、彗星、紫電改、キー100(五式戦)でパターンの違いが知られています。
そして強風ですが、先に書いたとおり川西鳴尾工場で生産されたのみで転換生産もされなかったため、塗装パターンは変わるはずがないのですが、ただ1機だけ違うパターンの機体があります。
それが終戦時米軍に評価試験機として鹵獲された4機の強風のうちの1機、川西514号機です。この機体は同時に鹵獲され現存している3機(川西514、562、565号機)の内の1機で、鹵獲後の日本側オリジナル塗装が確認できる2機の内の1機でもあります。
kawanishi514

機首と主フロート、胴体後部の塗りわけ(左舷後部から写した写真が世傑No.124強風、紫電、紫電改に掲載)が違い、一般的な強風はプロペラが銀ですが、この機体には茶色の物がついています。フロートの舵に書かれている「サワルナ」の文字も斜めに記入されており、スピナーも全体を赤く塗装されています。主翼下面の日の丸記入位置も支フロート外側から内側へと塗り替えられているのが現存機からわかります。
この機体はオリジナル塗装のまま分解保存されていて、風防前面についている吊り上げフック状の物もそのままです。これも上記の世傑で見ることが出来、スピナーが赤いこと、垂直尾翼に「ヨG-1」の識別記号がかすかに残っていることも確認できます。
514号機の生産時期は昭和17年9月頃と思われ、長い集合排気管を装備していることからも生産初期の機体である事は間違いないでしょう。
ただし、一般的に現場でフロートやエンジン回りを他機と交換することは頻繁に行われていたようです。プロペラが茶なのも交換したためでしょうか。プロペラが銀から茶に変わるのは昭和19年1月以降の生産機からになります。
パターンが違う理由としてまず考えられるのは、アメリカへの海上輸送の際に塗った防錆塗料を落とした後に米軍が適当に塗り替えたというものですが、同時に鹵獲されて評価試験を受けたパタクセントリバー基地の機体(番号不詳)は一般的なパターンですし、細かい注意書きまで再現したとは思えません。
また生産時期による変更かとも思いましたが、単排気管装備の後期型では一般的なパターンですし、なぜこの機体だけ違うのかは結局わかりませんでした。
他の現存機である562、565号機共にオリジナル塗装は不明ですが、565号機より番号の若い562号機は「中期型」カウリングを装備している点も謎です。


軍事物は手を動かすのも楽しいですが、こうやって資料を見ながら妄想してるのも大きな楽しみのひとつです。
特に日本機は新資料がよく出版されてて入手しやすいのと、写真をじっくり見てると従来の解説との相違点が見つけやすいのでかなり楽しめます。
強風(十五試水戦)は開発時期の近い雷電(十四試局戦)との空力の処理が似てることや装備エンジンが同じだったり、同じ川西開発の紫電(一号局戦)や紫雲(十四試高速水偵)との比較も興味深く、まだまだ楽しめそうです。

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[ 2008/06/02 22:26 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)