正月に買ったコトブキヤ福袋の中に自分では絶対に買わないメッサーが入ってました。
ホビーボス製1/72メッサーシュミットBf109G-6です。ホビーボスというのはトランペッター系の新しいメーカーです。この一連のシリーズはトランペッターが以前開発したキットのCADデータを引き継いで作ってるらしく、ミスもそのまま引き継がれてます。

極力一体成型にして部品数を少なく、組み立てやすくして初心者に易しくというのがコンセプトのようですが、はっきり言って僕はこれを評価しません。ただ部品が少ないだけで別に合わせが良い訳でもないし、表面にはラッパおなじみの離型剤がべっとり。部品数を抑えたにしても細部がかなりいい加減な上に、価格も同スケールの他社製品と大差なし。これならハセガワあたりの国産キットのほうが組みやすいし、出来もいいのでよっぽど初心者むけでしょう。価格が500円以下なら意味がありそうですがこれで1000円とは。それと箱絵が絶望的にダサいです。写真箱でももうちょっと何とかならなかったのでしょうか。
ただしキットの成型は見てて面白いです。胴体はかなりの肉厚なのに大きなヒケもなく一発抜きです。今は亡きLMみたい。
同時に福袋を買った連中全員に漏れなくボス製駄キットが入ってたのでホビーボスコンペでもやろうと話しになり、部品が少ないのですぐ終わるだろうと作ることにしました。
コクピットは一体で操縦棹の変わりになぜか爪楊枝がさしてありました。キャノピーは開状態のものも入ってましたが、この内容で開けろとは素敵すぎる代物です。当然閉です。

表面が梨地なのは油がついてるので削り落とせという親心なのでしょう。筋彫りも太くて浅いイタレリ状のものが入ってます。KやG-10にも展開する気満々なところが…。

胴体と主翼は削って無理やり押し込めて何とか収まりました。
もちろん胴体と下面の筋彫りはズレてます。主翼下面をよく見るとラジエーターフラップがなくなっていました。オイルクーラーのフラップも消失。元32とは思えません。
資料を見たらまず完成しなくなるだろうと思いまったく見てませんが、それでも分かるほど省略が多いです。

各動翼のリブテープ表現が豪快すぎます。ないほうがマシです。「絶対に許されざるよ」

ストレート組み以外に完成は無理だと思ってましたが、むしろ見なかったことにする方が完成しなそうだったので、スジボリの彫りなおしと目立つ省略部分の追加工作をしました。
このキットで唯一の救いはプロポーション自体がそこまで悪くないことです。やや機種が細いのとスピナーの丸みが足りないことを除けばまずまずです。でもF型以降の型ならファインモールドの物があるので無理して作るような物じゃないです。

デカールにはJG51のキューライン機とハンガリー空軍機の2種が選択式になってます。スワチカが入ってないので自動的にハンガリー空軍に決定。しかしなぜハンガリー空軍。変に渋いです。